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  2. 桜花爛漫!日本一の八重桜街道
天竜峡桜街道は、天竜川の清流によって浸食された景勝地「天竜奥三河国定公園」上流左岸2kmにわたって、約200本が植栽されている日本一の八重桜の街道です。
日本三大桑園のひとつとして数えられたこの地域は、暴れ天龍といわれるほど天竜川の水害に幾度も見舞われました。
そこで、水没地帯を嵩上げして防災堤防を作り、そこに植樹帯を作ることになりました。
この植樹帯に何を植えたら良いかの議論の中で、「染井吉野」とは開花期の重ならない八重桜を植えることに決まりました。
1998年2月から3月、10m間隔に200本の苗木が植えられました。
「関山」を主体とした10品種がランダムに植えられ、現在では18品種まで増えています。
八重桜は4月初旬に開花し始め、4月20日頃には満開を迎え、豪華絢爛な花を咲かせます。
また、天竜峡桜街道は2018年8月、飯田市と人形劇が縁で友好都市提携を結んでいるフランスのシャルルヴィル・メジェール市の名前を頂いて「シャルルヴィル・メジェール通り」と命名されました。

龍江で誕生した2つの桜の物語

思伊出桜

2018年に森田和市氏によって作出された思伊出桜の誕生秘話

龍江の誉

2023年に新品種登録された「龍江の誉」の誕生秘話

龍江の桜守

1938年(昭和13年)飯田市に生まれる。
1967年(昭和42年)5月、1本の桜との出会いから桜の魅力にとりつかれ、独学で桜を学ぶ。
1971年(昭和46年)京都の桜の権威15代佐野藤右衛門先生を招聘し、山桜系新品種「正永寺桜」を発見する。
1972年(昭和47年)自宅で桜苗木の育成を始める。
1980年(昭和55年)喬木村里原に里桜系新品種「里原」を発見する。
1998年(平成10年)天龍峡桜街道愛護会設立後、管理部長として育成に携わる。
2000年(平成12年)南信州観光公社【桜守の旅】プロジェクトに参画する。
2001年(平成13年)ガイド研修の総合アドバイザー就任する。
2004年(平成16年)飯田市座光寺にて彼岸桜系新品種「麻績の里舞台桜」認定される。 (財)日本花の会 南信州支部を設立する。 (財)日本花の会桜名所づくりアドバイザーに就任する。
2007年(平成19年)日本花の会弟26回全国桜シンポジウムを飯田市で開催する。
2009年(平成21年)内閣府よりエイジレス賞受賞する。
2011年(平成23年)長野県観光協会より観光事業に貢献したと感謝状授与される。
2013年(平成25年)長野県知事より県産業功労賞を受賞する。 1年間東京農業大学非常勤講師委嘱される。
2016年(平成28年)東映映画吉永小百合120作目「北の桜守」桜守として指導する。
2018年(平成30年)6月18日彼岸桜系新品種「思伊出桜」認定される。
2023年(令和5年)新品種「龍江の誉れ」認定される。

桜守-インタビュー

龍江の未来を切り拓く「Professional」
シャルルヴィルメジェール通り・八重桜街道をはじめ数多くの桜の名所づくりに尽力されている日本を代表する桜守。長年の功績が評価され、映画「北の桜守」では吉永小百合さんに技術指導するなど、桜への熱心さが注目されています。これまでメディアのインタビューや取材では明かされていない桜に対するまっすぐな思いをお聞きしました。

ライトアップ

植栽された桜が見事な花をつけ始めた2007年、桜の花をライトアップして見ていただこうと会員持ち寄りの発電機によってライトアップが始まりました。
これはあくまでも試験的な取り組みでしたので、恒久的なライトアップをするための検討がなされました。電源設置事業が計画され、龍江地域づくり委員会や長野県の平成20年度『地域発 元気づくり支援金』、また多くの皆様にご寄付をいただき、植栽されているすべての木がライトアップできるように電源設置作業が行われました。毎年開花期間にライトアップで夜桜が多くの方々に楽しまれています。

イルミネーション

八重桜街道冬のイベントとしてイルミネーションを点灯しています。毎年1月中旬から2月上旬にかけて実施します。
2023年は500mに渡り点灯をしました。今後も点灯区間を延長し、冬の桜街道を彩っていきます。

桜街道の歩み

1994年(平成6年)・天竜川左岸「恒久治水対策事業」埋立て起工式典
1998年(平成10年)・天竜川治水対策工事完成。2kmにわたる植樹帯を設け、八重桜を10品種 200本を植栽 ・「天竜峡桜街道」命名、開通式 ・「天竜峡桜街道さくら並木愛護会」発足 ・「さくらだより」創刊号発行
2003年(平成15年)・「飯伊地域景観賞」受賞 ・国土交通大臣賞「みどりの愛護活動」受賞
2007年(平成19年)・発電機による部分的なライトアップ実施 ・第1回天竜峡八重桜街道さくら祭り開催、以降毎年開催 ・植栽10周年記念総会開催
2008年(平成20年)・恒久照明設備(全長2km)工事着工・総工費750万円
2009年(平成21年)・ライトアップ常設設備完工
2010年(平成22年)・長野県「元気づくり支援金モデル事業」表彰
2012年(平成24年)・日本花の会「桜と花のまちづくり賞」受賞
2013年(平成25年)・国土交通省天竜川上流河川事務所「天竜川の美化・愛護の推進」感謝状受賞
2017年(平成29年)・植栽20周年記念総会開催
2018年(平成30年)・「国土交通省中部地方整備局長賞」受賞 ・天竜峡桜街道を「シャルルヴィル・メジェール通り」と命名  フランス ラビニオン市長夫妻を迎え命名式典
2019年(令和1年)・桜並木愛護会メンバーによるシャルルヴィル・メジェール市 表敬訪問
2020年(令和2年)・新型コロナウイルス感染拡大により、さくら祭り・ライトアップ中止
2021年(令和3年)・さくら祭り2年連続中止・ライトアップ再開
2022年(令和4年)・高校生提案によるイルミネーション点灯 ・さくら祭り3年連続中止
2023年(令和5年)・新品種「龍江の誉れ」認定され、命名式典開催

写真で辿る桜街道

2023

新品種「龍江の誉」命名式典開催

新品種を作出した森田和市さん、命名者で森田さんの妻・昭子さん、佐藤健飯田市長、龍江小児童ら約60人らが出席

2018

「シャルルヴィル・メジェール通り」命名式典開催

フランス ラビニオン市長夫妻を迎え、命名式、看板の除幕式を開催

2009/4

照明設備点灯

桜街道全面ライトアップ

記念祝賀会と神事

宮司による祝詞奏上に続き、来賓の代表者により玉串が捧げられた。

2009/4

照明設備点灯式

完成点灯記念式典が行われ、約五十人が参列。全長2kmに及ぶ桜1本1本を照らす電灯とその電源を賄う電線の工事が完成。

2008/11

照明設備工事着工

従来関係者らが手作業で行っていた配線作業の方法では、架設設備が目障りであったり、配線が樹自体を傷つけるおそれがあったので、配線を地中埋設する工事を行なった。

2007/04

第一回桜まつり

桜街道への八重桜の植樹10周年を記念して、龍江地域づくり委員会、名勝天竜峡温泉観光協会、農業法人今田平の共催で実施。

2007/04

夜間照明の始まり

手作りライトアップの夜桜が大好評。

2007/04

植栽十周年記念総会

2006/06

中学生の草刈

2005/08

八重桜の夏

2005/03

さくらだより発行

2003/04

第14回全国「みどりの愛護」緑化感謝状

日頃からの桜並木の管理が地域住民の自主参加によって設立された愛護会によって行われている点と、その活動が「さくらだより」によって情報提供されている点が緑豊な環境づくりに貢献していると評価された

2002/09

散水作業

2002/06

中学生の草刈

2002/04

土壌改良

1999/06

水禍

堤外地(旧堤防)はほぼ浸水したが、新堤防のおかげで事なきを得た。

1999/03

桜並木手入れ作業

1998/6

中学生による愛護作業

1998/06

中学生による愛護作業

1998/07

愛護作業

1998/07

水やり作業

1998/07

草取り作業

1998/05

愛護作業

1998/04

さくら並木愛護会設立総会

4/11に設立総会が行われ、同日天竜峡桜街道開通式が行われた。愛護会は龍江地区内を中心に入会申し込みをした会員によって組織され、会員は設立当時186人。当面の事業として、桜の種類の案内板の作成や除草作業などを計画しており、会報も随時発行して行く予定だった。

1998/03

今田平盛土完成記念式典

恒久的な水害を防止するため、1985年度の事業開始以来約50億円を投じた天龍川治水対策事業の龍江側が完成し、3/15に関係者らにて記念式典が行われた。式典では神事や「今田平完成記念碑」の除幕式並び記念植樹などが行われた。

1998/03

植樹完了

1998/03

植樹

天竜峡ふるさと農道に沿って幅員5mの植樹帯が設けられ、200本の桜が植えられた。

1998/03

植樹準備

1998/02

植樹準備

1998/02

植樹前

1998/02

堤防道路完成

「ふるさと農道緊急整備事業」が取り入れられ、天竜峡から船渡までの新設された堤防沿いに、植樹帯を含む幅員6.75m延長2.4kmの道路が整備された。

1997/03

道路工事

1994/02

盛土工事始まる

2/16に龍江今田平盛土着工記念式典を開催。園児たちによるくす玉割り、11トンダンプによる盛土、関係者による鍬入れ、天龍土地管理組合の地づき唄に合わせた地固め、そして出席者全員が名前と願いを記した小石をメモリアルカプセルに入れる「今田平基礎固め」を行なった。

1986/02

桑園風景

1961年6月

三六災害

1938/06

昭和13年大水害

グラフで見る八重桜街道

桜の種類

品種本数樹形樹高花形花の大きさ花の色
関山87盃状高木八重咲大輪濃紅
紅華17盃状亜高木八重咲大輪
花笠15傘状高木八重咲大輪
普賢象13傘状高木八重咲大輪淡紅
永源寺12盃状亜高木八重咲大輪
八重紅虎の尾11盃状亜高木八重咲大輪淡紅
紅笠10傘状高木一重咲大輪淡紅
八重紅彼岸枝垂桜8枝垂れ状亜高木八重咲大輪淡紅
鬱金6盃状高木八重咲大輪黄緑
御衣黄5盃状高木八重咲大輪黄緑
駿河台匂2盃状亜高木一重咲大輪
里原2広卵状亜高木八重咲大輪淡紅
思伊出桜2盃状亜高木八重咲中輪淡紅
小彼岸桜2盃状亜高木一重咲小輪淡紅
早生関山1盃状高木八重咲大輪濃紅
須磨浦普賢象1盃状高木八重咲大輪黄緑
花加賀美1傘状高木八重咲大輪淡紅
舞姫1盃状高木八重咲中輪淡紅
園里黄桜1傘状高木八重咲大輪黄緑
天の川1円柱状亜高木八重咲大輪淡紅
大村桜1盃状高木八重咲大輪淡紅
薄墨1盃状亜高木八重咲大輪
従二八重1盃状亜高木八重咲大輪淡紅白色
手弱女1広卵状亜高木八重咲大輪淡紅
山桜1傘状高木一重咲中輪淡紅
思川1傘状亜高木半八重咲中輪淡紅
兼六園熊谷1盃状高木一重咲大輪淡紅
太田桜1盃状高木菊咲・段咲あり中輪濃紅
日本花の会https://www.hananokai.or.jp/、森田和市監修

開花の統計

清水正明氏記録

アクセス

中央自動車道:飯田山本IC→三遠南信道路:天龍峡ICまたは千代IC

中央自動車道:飯田IC→国道151号

JR飯田線:天竜峡駅または時又駅

google マップで「今田平農村広場」または「天龍峡 八重桜街道」[google マップ]

龍江の名桜

一本桜が日本一たくさんあるといわれる飯田下伊那地方。龍江にも数々の名桜、古桜が住民の生活と共にあります。